ジゼル

ロマンチック・バレエの代表作です。

貴族の青年アルブレヒトが村娘ジゼルに恋をして、ジゼルが事実を知ってショックのあまり死に、ウィリーになってしまい、お墓参りに来たアルブレヒトを、ミルタ(ウィリーの女王)の命令に背いて守る、というお話。う~ん、はしょり過ぎです(笑)

 

アルブレヒトがどういう恋をジゼルにしたか。ダンサーによって、様々な解釈がありますよね。また、ジゼルが村娘としては特殊過ぎる為、母親が領主さまのところで働いていて、お手付きになってジゼルが生まれたので、実はジゼルは貴族の血をひいていた、という説もあるような。

ルグリのアルブレヒトはキザです。特に一幕。本当にフランス人の伊達男というか、プレイボーイといった感じ。純愛路線を見慣れていた私にはちょっと違和感があるくらいでした。かっこいいですけど(笑)

実際に舞台で観た中で、もっとも印象に残っているのは、ギエムの一幕です。ロンドン滞在中に何回かみたのですが、ギエムは狂気や、死を表現するのが物凄く上手で、鬼気迫る迫力がありました。一幕の最後で思わず涙ぐんだ記憶があります。二幕は、テクニック的には文句のつけようがない分、本当に生身の人間の感じがせず、あまりにも「無」で、私はもうほんの少し感情が欲しかったのですが、それがギエムの解釈なんだな、と言う説得力は十分でした。逆にコジョカルの二幕はあまりに人間的で、もう少し一幕との差が欲しい~!と思いました。

有名なアレッサンドラ・フェリですが、一幕の狂乱の場の叫び声だけで、ヴァリエーションのテクニックの弱さを忘れさせるのはさすがですね。強烈に記憶に残っているのが、イヴリン・ハート。最後のアルブレヒトの手をかすめて、お墓に戻っていくシーンは鳥肌が立ちました。アルブレヒトのお話を見たい場合はマラーホフがお勧めです。観終わった後、アルブレヒトの事しか記憶にない事に気付きます(笑)

 

見逃して、いまだに後悔しているのが、ムハメドフとデュランテの最初のジゼル。1991年だと思います。ちょうど初日がテスト中でチケットを買わずにいたのですが、翌日の評判があまりに良くて、あわてて残り2公演のチケットを取りに走ったのですが、すでに完売。この後、デュランテが一気にブレイクするのですよね~。結局私の留学中のジゼルの上演はこのシーズンだけで観れずに終わったのでした。

映像があればぜひとも観てみたいのが、モニク・ルディエールとバリシニコフのジゼル。オペラ座公演でヌレエフが怪我で踊れなかった為バリシニコフが客演したそうな。相性が合うか合わないか、どうだったのでしょうね??

映像で残っていて個人的に一番好きなのが、ナタリア・マカロワとミハイル・バリシニコフのABTのジゼル。これも古い。1977年メトロポリタンでの収録です。

 

留学中、お世話になっていたイギリスの年配のバレエの先生達が口をそろえて言っていたセリフ・・・「マーゴを知らないのは残念ね。ジゼルの2幕では、彼女が手を動かしただけで劇場中が涙したわ」・・・だそうです。

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