きっかけになった事

私が中学生の頃、家庭でもビデオデッキが当たり前になり、レンタルビデオ店も沢山立ち並び、テレビで放映された番組を自分の手元に残すことができるようになりました。

札幌では、関西関東圏のように、海外のバレエ団の公演を観る機会はそうそうなく、テレビ放映や販売されているバレエビデオがバレエを知る機会でした。

 

最初に買ってもらったバレエビデオは3本。ロイヤルバレエのナタリア・マカロヴァとアンソニー・ダウエルの「白鳥の湖」、同じくロイヤルバレエのアレッサンドラ・フェリの「ロミオとジュリエット」、そしてABT、バリシニコフとシンシア・ハーヴェイの「ドン・キホーテ」でした。

それまで、バレエと言えば、ボリショイバレエの「白鳥の湖」しか知らなかった私には、この3本は相当なカルチャーショックだったのです。ただただ音楽に合わせて動くのが好き、から、どっぷり「バレエ」にはまり込むきっかけになったのです。

親に頼み込み、バレエのビデオを買ってもらい、バリシニコフとカークランドの「くるみ割り人形」、ABTの「パキータ」、ロイヤルバレエの「くるみ割り人形」、パリオペラ座の「ロミオとジュリエット」等々、かじりついて観ていたものです。

 

世界バレエフェスの、パトリック・デュポンとモニク・ルディエールの「アド・ギャグ」が大好きで大好きで(笑)

ボレロのジョルジュ・ドンの真似をしてみたり。最初の手にスポットが当たっただけのポール・ド・ブラがカッコよくて、カッコよくて(笑)

 

そうなると、当然、自分もああいう風に踊りたくなるものです。でも、何をどう頑張ったら踊れるようになるのか、バレエのテクニックの習得の仕方が今ほど伝えられていない時代、五里霧中でしかありませんでした。

大体、マカロヴァや、カークランドなどは華奢さも手足の長さも同じ人間とは思うことすら難しく、フェリの脚のラインや背中の柔らかさは人では無い!と思わせるに十分でした。そんな中、シンシア・ハーヴェイは(今思えば、知らないって怖い、なのですが)より同じ人間として、近く感じられたのです。同じ人間があれだけ素晴らしく踊れるなら、きっと何かやり方があるに違いない!どうすれば出来るようになるんだろう?と考えだすきっかけをくれたのが彼女のキトリでした。

今となれば、使えたって、ああ踊ることは中々出来る事ではないのは重々わかるのですが、そこは何も知らない中学生。自分が真似出来るところは何とか真似をしようと頑張ったのは懐かしい思い出です。この経験が、後に、どうやればバレエのテクニックが習得出来るのか、その方法論を知りたいという思いにつながったのです。

 

初めて手に入れた3本のビデオテープ。このビデオに出会った事が、私の人生の方向性を決定づけたのかもしれません。

少なくとも、バレエが自分にとって必要なものになるきっかけとなったのでした。

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